腰の主な疾患

筋膜性腰痛症

筋膜性腰痛症の症状・原因

筋膜性腰痛症は、腰の筋肉が過緊張し、筋繊維が損傷することで起こる腰痛の一種です。スポーツ活動などが原因となることがあります。

筋膜性腰痛症の症状は、運動時だけでなく、安静時でも腰痛を感じることがあります。主な原因は、腰回りの筋肉への過度な負担です。腰に負担のかかる動きや姿勢の崩れが背景になります。

筋膜性腰痛症の治療方法

筋膜性腰痛症の治療では、アイシングによる熱感などの処置で炎症を緩和します。さらに、消炎鎮痛剤の内服や湿布・軟膏・クリームなどの外用薬を使用します。運動療法では、マッサージやストレッチを行い、筋肉の緊張をほぐす効果や筋肉の増強を促します。

筋膜性腰痛症の予防方法

体幹側屈ストレッチや両膝抱えストレッチといった運動を行うことで、筋膜性腰痛症の予防に努めることができます。具体的な方法は以下の通りです。

体幹側屈ストレッチ
椅子に座り、頭の上に手を伸ばして斜め上に体を倒します。10秒を10回繰り返します。

両膝抱えストレッチ
仰向けに寝て両膝を抱え、お尻を床から離すように引き寄せます。10秒を3回行います。

腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニアの症状・原因

腰椎椎間板ヘルニアは、腰の骨と骨の間にあるクッションの役割を果たす椎間板の一部が変形し、神経に圧迫を与えることで腰や手足の痛みやしびれなどの症状を引き起こす病気です。

腰椎椎間板ヘルニアの症状は腰や手足の痛みやしびれです。痛みやしびれは下半身のどこにでも現れることがあり、症状が悪化すると排尿困難や尿失禁などの問題が起こることもあります。腰椎椎間板ヘルニアは腰痛の中で最も重症度が高く、放置すると神経麻痺などの深刻な障害を引き起こす可能性があります。重いものを持ち上げたり、急な動作をしたりすると突然腰の痛みが起こることがあります。特に20~40歳の年齢層でよく発症します。

腰椎椎間板ヘルニアの治療方法

腰痛の場合、自然に症状が軽減することが多いため、まずは消炎鎮痛剤を服用し経過観察します。また、腰椎コルセットの装着などを行い痛みが軽減した場合には、けん引や温熱療法、高周波治療などの物理療法を行い、動ける範囲でリハビリテーションを行います。痛みが強い場合には、鎮痛効果のあるブロック注射なども行います。

腰椎椎間板ヘルニアの予防方法

腰痛は日常生活での姿勢や動作によって引き起こされることがほとんどです。以下は日常生活での予防策です。

  • ・同じ姿勢を長時間続けないように心掛ける
  • ・仕事や家事をするときは、適度に休憩を取り、体をほぐすようにしましょう。
  • ・階段が上り下りしにくい
  • ・床に座るときは、腰に負担のかかるあぐらは避けてください。
  • ・掃除機をかけるなどの作業で前かがみになる際には、背中を丸めずに上半身を起こした状態で行いましょう。
  • ・背筋や腹筋を鍛える運動を定期的に行うことが大切です。
  • ・食事にも気を配り、体重が増えすぎないように注意しましょう。

これらの予防策を日常生活に取り入れることで、腰椎椎間板ヘルニアの発症リスクを低減することができます。

腰椎圧迫骨折

腰椎圧迫骨折の症状・原因

脊椎圧迫骨折の一種で、背骨(脊椎)が、押しつぶされるように変形してしまう骨折です。痛みの特徴は、寝起きや立ち上がり動作時に痛みが悪化します。安静にしているときはそれほど痛みを感じないのが特徴です。症状が悪化すると、下肢の痛みやしびれ、麻痺などの症状があらわれます。

腰椎圧迫骨折の症状には

  • ・布団から起き上がったり、椅子から立ち上がったりすると腰に負担がかかります。
  • ・安静時は痛みをあまり感じない特徴があります。
  • ・症状が進行すると歩行障害や神経麻痺が現れることがあります。

また、骨粗しょう症による骨の弱化が主な原因です。転倒や軽い衝撃でも発症することがあります。

腰椎圧迫骨折の治療方法

軽度の場合は、腰部を固定するためにコルセットを使用し、安静にすることで痛みは徐々に軽減します。重度の場合は、手術が必要となることがあります。

腰椎圧迫骨折の予防

 骨粗しょう症の予防方法は?

食事による栄養素の摂取が重要です。カルシウム、ビタミンD、ビタミンKをバランス良く摂りましょう。食塩の過剰摂取は注意が必要です。

 骨を丈夫にする適度な運動は?

有酸素運動と荷重を利用した筋力トレーニングが効果的です。ウォーキングやジョギングなど日常生活に取り入れられる運動がおすすめです。
以上の情報をご参考に、もし腰椎に不安や痛みを感じた場合は、早めに医療機関を受診し、適切な診断と治療を受けることが大切です。腰椎圧迫骨折は高齢者にとって特に注意が必要な病気ですが、早期の治療と予防策の実践によって、症状の軽減や再発の予防が可能です。

診療科目

・整形外科
・リハビリテーション科
・漢方治療

住  所

〒834-0064 福岡県八女市蒲原991-1

電  話

0943-24-8366

診療時間

9:00~18:00(12:30~13:40は受付時間外/日祝休診)

※午前中は8時50分、午後は13時55分より受付いたします。
学会等の都合により、診療医師や時間が変更になる場合があります。

診療スケジュール