「重いものを持ったわけでもないのに、
くしゃみをした瞬間に腰がギクッとなった」
このような理由で受診される方は、実は少なくありません。
咳やくしゃみは一見、腰と関係なさそうに思えますが、
ぎっくり腰の引き金になる十分な理由があります。
① 咳・くしゃみは「一瞬で強い力」がかかる動作
咳やくしゃみをするとき、体の中では
腹筋・背筋・横隔膜が、一気に強く収縮します。
これは、重いものを急に持ち上げたときと似た状態です。
その力が、準備のできていない腰に一気にかかることで、
筋肉や靭帯、関節に負担が集中してしまいます。
② 腰が硬くなっていると、衝撃を逃がしにくい
寒い時期や疲れがたまっていると、
筋肉がこわばり、関節の動きも悪くなりがちです。
本来、体は衝撃をうまく分散できますが、
腰が硬い状態ではそれができず、
一点に負荷が集中して、ぎっくり腰が起こりやすくなります。
③ 前かがみ・座った姿勢では特に注意が必要
特に多いのが、
前かがみ・中腰・椅子に座ったまま
といった姿勢での咳やくしゃみです。
この姿勢では、もともと腰に負担がかかっており、
そこに**急な腹圧(お腹の内側の圧力)**が加わることで、
腰が耐えきれなくなってしまいます。
④ もともとの「腰の弱り」が背景にあることも
咳やくしゃみは、きっかけにすぎない場合もあります。
- 椎間板への負担の蓄積
- 筋力の低下
- 長時間のデスクワーク
- 慢性的な腰痛
こうした状態が続いていると、
最後の一押しとして、くしゃみで発症することがあります。
ぎっくり腰を防ぐために、気をつけたいポイント
✔ 咳やくしゃみが出そうなときは、姿勢を意識しましょう
できるだけ
背筋を伸ばす
近くのものにつかまる
ことで、腰への負担を減らせます。
✔ 腰を冷やさないことも大切です
冷えは筋肉を硬くし、
ぎっくり腰のリスクを高めてしまいます。
✔ 「最近、腰が張る」と感じたら要注意
張りや違和感は、
体からの大切なサインです。
咳やくしゃみで起きた腰の痛みも、放置しないでください
「そのうち治るだろう」と無理をしてしまうと、
痛みが長引いたり、繰り返したり、
動くこと自体が怖くなってしまうこともあります。
早めに整形外科で状態を確認することで、
回復が早くなるケースも多くあります。
まとめ
咳やくしゃみは、腰にとっては“急ブレーキ”のような動作です。
腰が疲れていたり、冷えていたりすると、
それだけでぎっくり腰になることもあります。
気になる腰の痛みがあれば、
無理をせず、お気軽にご相談ください。
